2007年12月21日
夢供養 プライス・ダウン・リイシュー盤
さだまさし

定価: ¥ 2,100
販売価格: ¥ 1,785
人気ランキング: 1018位
おすすめ度:

発売日: 2004-06-30
発売元: フォア・レコード
発送可能時期: 通常24時間以内に発送
哀しくて力をくれる作品
いくつかさださんのレビューをこの場で書かせていただきましたが
このアルバムだけは妙な思い入れが強く敬遠してまいりました。
それはあまりにもこのアルバムの完成度が高いこと、そして
2曲目の「風の篝火」が私の故郷(正確には母の故郷)まさにその場を
舞台にしていたからかもしれません。
「長野県上伊那郡辰野町、ここは町ぐるみで蛍を・・・」アルバムの彼自身が認めたライナーノーツはこの地名から始まっています。
(彼は最近の著作の中で、「日本人のリズム」として桜の舞い散る速度、
雪の舞い落ちる速度、蛍の飛び行く速度がほぼ同じで、これは恐らく日本人の
本来の求める速度ではないか云々といったことを述べています。)
3年ほど前、久々に訪ねた辰野町は特急アルプスがとまらなくなった影響かすっかり
わすれさられた田舎町になっていました。それでも、さださんがかつて訪れた
「蛍祭り」は今でも生きているとのことでなんだか嬉しい。
このアルバムでは、中学時代から高校時代、大学時代の思い出を慈しむ歌や
「今」の自分の帰りたい故郷を唄う名曲が切なくも愛おしい「人生」を讃えています。
あの頃にちょっとだけ帰りたいとき、あの頃の自分に元気を貰いたいとき、
そのことで今の自分にもうちょっと頑張ろうと言いたいときには
このアルバムは必ず今を生きる力をくれると思います。
日本語の底力を教えてくれたアルバム
私は日本語を、さだまさし氏に教えてもらった、と思っている。
読み書きは『あしたのジョー』や『男おいどん』といった漫画で覚えた。
もちろん学校で国語の授業は受けていた。
でも、本当の意味で“日本語の深さ”“日本語の美しさ”“日本語の持つ表現力の素晴らしさ”、そういった知識を与えてくれたのはさだ氏だったのだ。
思えばまだ小学生の時分から、グレープ、さだ氏の音楽を聴いていた。
好きな曲はたくさんあった。
でも、一番衝撃を受けた…さだ氏の操る日本語の美しさ・奥深さに触れたのは、このアルバムに収められた『まほろば』であった。
古典のようでもあり、でも古典ではなく 正統派の美しさを醸し出す『まほろば』の歌詞。
もう20年以上月日を経たのに、今もこの曲を聴く度にその美しさを新鮮に受け止めることが出来る。
決して古くならない曲、なのだと思う。
中学の修学旅行で初めて奈良を訪れて、自由時間に奈良公園を散策した。
この歌の風景を自分の目で見たくて。
懐かしい思い出である。
このアルバムを聴くと、あの初夏の午後の草の香り、木々を通して降り注ぐやわらかな陽光を今も感じる。
名曲は古くなど、決してならないのだということを この曲が私に証明して見せてくれた。
『風の篝火』『ひき潮』など、収められている曲全部素敵で、甲乙つけ難い。
名曲揃いなのである。
おそらく私はこのアルバムを、一番多く一番繰り返し繰り返し聴いたと思う。
さだまさし初心者の方にもお薦めの1枚。
さだ氏の歌の持つ力、目の前に映像が浮かぶような、一篇の短編小説を読んだような、そんな気持ちにさせてくれる…それを是非味わっていただきたい。
美しい言葉とメロディー
さだまさし初期の傑作といっても過言ではないでしょう。
子供の頃に聞いていたこのアルバム、大人になって改めてCDで
購入しなおしました。
唐八景ー序の風のようなはじまり、まさしんぐタウンの住民た
ちによる暖かな物語(歌)の数々。まほろば、立ち止まった素
描画、空蝉、木根川橋、ひき潮・・・と豪華なアルバムです。
ことばの美しさ、時にコミカル、時に流れるような美しい旋律。
懐かしい思い出を紐解くような気持ちにもなります。
名曲は年を経るごとに輝きを増すものですね。
今のさだまさしの歌も勿論素敵なのですが、若々しい彼の歌声
も同時に懐かしむことができます。

